近視抑制治療

MYOPIA

子どもの近視について

スマートフォンをはじめとするデジタル機器が普及した現代社会では、お子様の近視が急速に増えています。
小学生から高校生まで、すべての学齢期で視力低下が進み、近視のお子様は年々増加の一途をたどっています。近視の予防や進行抑制は可能です。当クリニックの小児眼科では、点眼薬や特殊なコンタクトレンズを用いた近視進行抑制治療を行っています。お子様の目の健康について気になることがございましたら、どうぞお早めにご相談ください。

お子さんにこんな症状がある場合はご相談ください

  • テレビや本を見る際の距離が徐々に近づいている
  • ものを見る時に目を細める様子がある
  • 学校の定期検診で視力の低下が見つかった
  • ご両親のどちらかに近視の家族歴がある

お子さんが近視になってしまう原因

スマートフォンやパソコンの長時間使用、デスクワークの増加など、現代社会のライフスタイルが子どもの近視増加の一因と考えられています。
ただし、近視の予防法や目への負担を軽減する生活習慣については、徐々に解明されつつあります。お子様の目の健康を守るためにも、早い段階で眼科医に相談し、適切な予防策や治療を始めることが大切です。当クリニックでは、お子様の近視に関するさまざまなご相談に丁寧にお応えいたします。

近視抑制のための検査

  • 視力検査(自覚検査)

    経験豊富な視能訓練士がお子様一人ひとりのペースに合わせて検査を進めます。雲霧法やトリック法を組み合わせることで、より詳しい視力状態の把握が可能です。

  • 屈折検査(他覚検査)

    専門機器での検査はわずか数秒。近視、遠視、乱視の程度を正確に測定します。短時間で終わるため、小さなお子様でも安心して受けていただけます。分からないことがございましたら、どうぞお声がけください。

近視抑制の治療

子どもの目の健康は、親御さまにとって大きな関心事です。特に近視は、成長に伴って進行しやすく、そのまま放置すると将来的に深刻な眼病のリスクが高まる可能性があります。以下のような近視の症状にお気づきの際は、早めに眼科を受診することをおすすめします。

  • 遠方の物がはっきりと見えづらい様子がある
  • はっきり見ようとして目を無理に細めることが多い
  • 目の使いすぎで頭痛や目の痛みを訴える

当クリニックでは、お子様の近視抑制のため、マイオピンとオルソケラトロジーという2つの治療法を取り入れています。

点眼薬「マイオピン®」

近視を抑制する点眼薬

当院では、低濃度アトロピン(0.025%)を含む点眼薬「マイオピン®」を採用しています。この薬はシンガポール国立眼科センターで開発され、お子さんの近視進行抑制効果が確認されています。マイオピン®は1日1回の点眼で済むため、お子さんの負担が少ないのも特徴です。ただし、この薬剤は近視の進行を抑制するものであり、治療して視力を回復させるものではないことをご理解ください。

費用

マイオピン(0.025%配合) 4,000円(税込)/月1本
検査費用 2,000円(税込)

注意事項

  • 自費診療になります。医療控除の対象です。
  • 点眼薬から感染が起こる可能性はあるので、ご家族の中でも使いまわしは行わないでください。
  • 点眼薬の使用期限は1ヶ月です。感染症予防の観点からも、1ヶ月を経過したら廃棄してください。
  • 使用開始からしばらくの間は、起床時の瞳孔の状態確認をお願いします。瞳孔が開いている場合でも、まぶしさを強く感じやすくなるだけで日常生活は可能です。とはいえ状態によっては暮らしにくさを感じることもあるので、その場合は点眼を夕方に行って朝の影響を弱めるなどの処置を行います。まずはご相談ください。

オルソケラトロジー

近視を矯正するコンタクトレンズ

オルソケラトロジーは、就寝時に特殊な形状のコンタクトレンズを装用し、眠っている間に角膜の形状を変化させることで近視を矯正する治療法です。朝起きてレンズを外せば、日中はメガネやコンタクトレンズなしでクリアな視界を楽しめます。オルソケラトロジーは眼科医の管理の下で行われる医療行為です。レンズ代と診療費を合わせた料金が自由診療扱いとなります。近視でお悩みの方は、ぜひ当クリニックにご相談ください。

こんな方におすすめです

  • 手術ではない治療をお探しの方
  • デジタル機器の使用で目の不快感を覚える方
  • メガネやコンタクトから解放されたいとお考えの方
  • 裸眼でアクティブに過ごしたい方

オルソケラトロジーのメリット・デメリット

Merit

  • 身体への負担が少なく、手術をせずに視力矯正ができる
  • 日中はレンズフリーで快適に過ごせる
  • スポーツや水泳など、様々な活動を裸眼で楽しめる
  • お子様の視力矯正にも適している

Demerit

  • 十分な視力改善までには個人差がある
  • 専用レンズの毎日のお手入れが欠かせない
  • 装用を中断すると効果が徐々に失われていく
  • 保険適用外の治療法なので費用が全額患者様の自己負担となる

費用

レンズ代(両眼) 130,000円(税別)
※特殊レンズは+20,000円
定期検査 1,000円 ~ 3,000円(税別)/ 1回
1週間トライアル 20,000円(税別)
破損・紛失・更新(片眼) 40,000円(税込)

注意事項

  • オルソケラトロジー治療の効果には個人差があります。
  • 定期検査は必ず受診してください。
  • 装用方法、装用スケジュールを必ず守ってください。
  • 少しでも目に異常を感じたら、無理にレンズ装用を続けずに眼科医に相談してください。
  • 車やバイク等の運転などは眼科医に相談し、指示を守ってください。
  • 通常のハードコンタクトレンズと同様のレンズケアが必要です。
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近視の予防について

お子様の近視に関するご相談が、当クリニックでは年々増加傾向にあります。特に最近は小学生以下の低年齢からの発症が目立ちます。近視は早期発見・早期治療が重要です。定期的な検査により、お子様の目の変化を見逃さず、一人ひとりに合った近視の管理方法をご提案します。少しでも気になることがございましたら、お早めにご相談ください。

お子様の目の健康を守る自然遊びのすすめ

お子様の近視予防には、屋外での活動時間を増やすことが大きな効果をもたらします。研究では、1日2時間程度の外遊びが近視の発症リスクを下げると示されています。公園や自然の中での遊びは、お子様の目の健康を守るだけでなく、心身の健やかな発達も促すので、積極的に外遊びの機会を設けるようにしましょう。

デジタル機器との上手な付き合い方

スマートフォンやタブレットなど、近くを見る作業が続くと目に負担がかかります。1時間ごとに5~10分の休憩を取り、遠くを見る習慣をつけましょう。ご家庭でルールを決めることで、お子様が自然と休憩できる環境を整えられます。

見る姿勢と距離を整える

デジタル機器を使用したり本を読んだりする際は、正しい姿勢と適切な距離を保つことが重要です。距離が近すぎる、もしくは斜めからの視聴は眼軸長を伸ばし、近視の原因となる可能性があります。お子様と一緒に、正しい使用方法を意識づければ、目の健康を守れます。

目にやさしい環境を整える

暗い場所での読書や勉強は、目に余分な負担をかけます。自然光を活用および適切な照明を準備して、目に優しい環境を整えましょう。また、近い作業の後は意識的に遠くを見ることで、目の疲れを軽減できます。